スペースエイジとトゥモローランド2「グーギー建築」
みなさんお久しぶりです。(約3年ぶりの更新って…)
今回はトゥモローランドとグーギー建築シリーズの続きになります。
まだ1の記事を読んでない方はどうぞこちらからご覧ください。
(まさか続きがあるとは誰も夢にも思わなかったであろう!)
初回の記事で書いといてなんなんですが、いきなり「グーギー」とか言われても、そもそも「グーギー建築」ってなんやねん!?って感じあると思います。
そんなわけで、今回は「グーギー建築」とはなんぞや?ということを解説する記事にしたいと思います〜。
30~60年代のアメリカにレッツラゴー!
そもそもグーギーの歴史について
reference : File:NormsRestaurant LaCienega.JPG - Wikimedia Commons
グーギー建築の始まりは、1930年代のアメリカ ロサンゼルスで発祥したと言われています。
これは、アメリカの中のモータリゼーションと大きく関連していると思われます。
モータリゼーションとは、すなわち「自動車社会」。
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1930年代のアメリカは「T型フォード」の登場に代表されるように、急速に自動車が浸透していきました。
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そこで、登場したのがドライブの途中でガソリンを補給したり休憩をとる「ダイナー」や「モーテル」です。
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「ダイナー」は食事をとる場所、「モーテル」は宿泊施設です。
ガソリンスタンドと一体型になっている「ドライブイン」などもこの時代に登場しました。
ロードムービーなどで、上記のような場所をみたことがある方も多いと思います。
さて、話をグーギー建築に戻しましょう。
グーギー建築はダイナーやモーテルのデザインに取り入れられて発展してきたデザインなのです。
事実、グーギー建築の多くは、都市部ではなく郊外のロードサイドのダイナーやモーテルの店舗で目にすることができます。
ロードサイド型店舗の威信をかけて派手で目立つデザインしていこうとする中で発達したのが、「グーギー」なのです。
テクノロジーとグーギー
reference:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Street_intersection_Futurama.jpg
グーギーはその時代のテクノロジーの発達と密接に関係しています。
グーギーのデザインを紐解く鍵が「未来性」です。
モータリーゼーションも、この未来・テクノロジーという分野で関わってきます。
つまり、1930年代当時、自動車というのは目覚ましい科学テクノロジー発展の象徴的なものだったのです。
グーギーはただ派手で目立つデザインというわけでなく、常にその時代のテクノロジーがデザインに反映されています。
1950~60年代に入ると、グーギー建築は「黄金時代」を迎えます。
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グーギー建築の多くは、「スペースシップ」など宇宙的なモチーフのものが多くデザインに反映されるようになります。
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まさに、この時代、人類は宇宙へ行くことを夢見ていました。
そして、テクノロジーやまだ見ぬ果てしない人類の可能性への夢がグーギーデザインには反映されているといえます。
トゥモローランドとグーギー建築
話をトゥモローランドに戻しましょう。
みなさんは、トゥモローランドを訪れて感じた違和感はありませんか?
「なんで » tomorrow(未来)»なのにちょっとレトロなんだろう?」と。
でも、その理由はこの記事を読んだらなんとなく察するのではないでしょうか?
つまり、「トゥモローランド」の「tomorrow(未来)」とは1960年代のアメリカが見た科学の夢であることがわかるのです。
トゥモローランドは、もはや今日からみると科学の夢の跡という感じさえ抱きます。
東京ディズニーランドにおいても、2017年に惜しまれながら引退した「スタージェット」や「グランドサーキット=レースウェイ」などがトゥモローランドに存在した理由が上記のことからもわかると思います。
「スタージェット」はスペースシャトル、「サーキット」はモータリゼーションの象徴なのです。
今日、これらのアトラクションが姿を消したのも、科学への夢の在り方が社会の中で変容していることを表しているのではないでしょうか。
この「トゥモローランドとグーギー建築」シリーズはまだ続きます。
次回は、万博とトゥモローランドなどをテーマに記事を書きたいと思います。
おまけ
参考までに私がPinterestで集めた「グーギー」に関するボードも貼っておきますので、興味があればご覧くださいませ。
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